志布志町田之浦山宮神社のダゴ祭り

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県指定文化財 無形民俗文化財 志布志町田之浦山宮神社のダゴ祭り 平成3年3月22日指定

 

田之浦山宮神社の2月1日の春祭りは、「ダゴ祭り」といわれており、氏子である田之浦地区の各集落から「ダゴ」が奉納される。

県内でも一番早い春祭り行事といわれる。

昔は、各門から1本ずつ奉納されていた。そして、黒不浄のあった門、つまり、正月から祭りの日までに亡くなった人がいた門からは、不浄を嫌って奉納が遠慮された。現在でも亡くなった人のいる家庭からは、ダゴの材料を遠慮して出さないようにしている。

当日は全戸仕事を休んでダゴ作りをする。ダゴ作りの材料は、各家庭から持ち寄ることになっているので、米の粉などをもって、朝から集落の全員が宿に集まる。

ダゴ作りの宿は、集落の代表者の家か、集落婦人会役員の家や集会所が充てられる。ダゴ作りでの男性の仕事は、ダゴを刺す串つくりと、ダゴ串を挿す「つと」作りである。

串は、なるべく肉の厚いやわらかなキンチク竹を使用する。キンチク竹を長さ30儖未棒撻蝓△修譴1.5僂曚匹良になるように、4本から8本くらいに割る。割った竹の根の方は、つとに刺せるように尖らせる。末口の方は、端の方を少し残して、内側の肉の部分を根の方に向けって、串の中ほどまで薄く何枚にも削る。薄く削るとクルクルと巻いたようになる。これは稲の穂に見立てたものである。

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次に、ダゴやニンジンなどを刺せるように、末口に切り込みを入れ、3つに割って先をとがらせる。このような串を200本ほど作る。

「つと」は、長さ2mほどのカラ竹か、細めの孟宗竹の上部に、藁を縄で巻いてダゴの串を刺せるようにして作りつけたもので、長さ約45僉径17〜18僂曚匹里發里任△襦

つと作りは、まず藁の小束を根元と穂先を交互に向かい合わせて並べ、その中央に竹の末口の方を置き、竹が中心になるように、周りを藁で包んで、竹の末口の方から藁の長さの半分近くまでを3ヵ所ぐらい縄できつく縛る。

次に,縛っていない藁の残りの半分を、先に縛った藁の上にかぶせるように、外側に折り返し今度は縄をぐるぐる巻きに、ダゴの串がさせるように粗めにゆるく下の方から上の方に巻いてゆく。また、縄の巻き方は、神様にあげるものなので下の方から上へ巻きあげないといけないと言われている。

女性の仕事は、ダゴを作って串にさし、それをつとに挿したりする。

ダゴの材料は,粳米を粉に挽いたものを使う。粉に水をくわえてこね、径3〜4僂砲泙箸瓠∵Г任凸澆畔瓦鬚泙屬袈にさす。ダゴの彩りは集落によって異なっている。

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ダゴの頂に紅を塗ったものと屋、白いダゴと紅を混ぜたダゴ、つまり紅白のダゴを刺したものとがあるが、黒葛のダゴは、紅を一切用いず白いダゴの身で、素朴で昔のままの面影を残している。

串の先は三つに割ってあるので、真中にダゴを刺し、残りの2本に彩りを添えるため、人参や黄色いタクアンを四角に切ったものを刺す。つとには、ダゴの串と一緒にこの時期に咲いている椿の花や金柑、榊や南天の実の小枝などを刺して飾り立てる。

つとの頂点に紅白の大きな平たいダゴを挿す。この大きなダゴは、お祭りが済んでから集落で貰い受けて持ち帰るところがある。出来上がったダゴは、担いだり遠いところは自動車に乗せたりして、お宮に持っていき奉納される。ダゴが倒れないように拝殿の柱などにくくりつける。

午後、神事に引き続いて、神舞が奉納される。神舞は、昔は33段あったといわれ、古くから舞われていたが、昭和17年の神殿改築時に27段の奉納を最後に途絶え、昭和58年地域の努力によって、子供舞を含めて20段が復活奉納された。

神舞がすむと、お宮の庭にダゴが持ち出され、合図とともに祭りに集まった人たちは競ってこのダゴ花を取り合い、持ち帰る。

このダゴを食べると、一年中息災に過ごすことができると言われている。焼いて食べると火の災いに遭うといられるので、生で食べたりぜんざいにして食べたりする。

また、豊作を祈るため持ち帰って床の間に飾るところもある。ダゴを抜いた串は、もぐら除けや虫除けに効き目があるというので田の水口に挿したりする。

 


最終更新日時: 2014-12-23 (火) 14:22:20 (1579d)